LEDは長寿命?値段やメリット・デメリットを電気工事士が解説

LED化が進む理由とは?

近年、公共施設や店舗、一般住宅においてLED化が急速に進んでいます。
当社でも一般住宅・市民プール・街路灯・テニスコートなど、さまざまな現場でLED照明器具の更新工事を行ってきました。

では、なぜここまでLED化が進んだのでしょう?

  • 寿命の長さ
  • 省エネ性能の高さ
  • 環境への配慮
  • 価格の低下

など、さまざまな理由が考えられます。

今回は、こうした点を踏まえLEDのメリット・デメリットについてまとめてみました。
LEDへの交換を検討されている方の参考になれば幸いです。

LEDは本当に長寿命?電気工事士がお答えします

よく「LEDは長持ちって聞くけど、実際どうなの?」とご質問を受けます。
電気工事の現場で数多くの照明器具交換を行ってきた立場から
LEDの寿命や他の照明との違いをわかりやすくお答えします。

LEDの寿命とは?

そもそもLEDの寿命とは「全光束が初期の70%となったとき」を指し、
「新品と比べて30%ほど明るさが落ちた」状態が寿命とされています。
つまりLEDは突然切れるのではなく、徐々に暗くなるのが特徴です。

実際どれくらい使えるの?

LEDは使用方法や環境にもよりますが、一般的には約40,000時間以上使えるとされています。
これは、1日8時間使用するご家庭なら、約5,000日=10年以上持つという計算になります。

照明器具の種類使用時間寿命時間の目安寿命の目安
LED1日8時間約40,000時間以上約10年以上
蛍光灯1日8時間約6,000~12,000時間約2~4年
白熱灯1日8時間約1,000~2,000時間約4~8ヶ月

この表を見ると、LEDがいかに長寿命か理解できると思います。

照明器具は住宅でも施設でも高所に設置されていることが多く、交換作業には危険や手間がかかります。ご自宅で脚立などを使って交換する場合は、転倒やケガのリスクが高まりますし、工場や運動施設など天井が高い施設では、足場や高所作業車が必要になり、人件費や作業時間がかさみます。

LED化によって交換作業や人件費・管理コストなどが大幅に削減できます。

LEDの値段は高い?安い?相場と初期費用を解説

昔は高級品、今は身近な値段に

LEDが一般家庭に普及したのは2000年代。当時はLED電球1個で約10,000円と、かなり高価な物でした。
しかし現在では、1,000円台で購入できる製品も多数登場し、LEDは「手の届く照明」となりました。

私たちが実際に交換工事を行ってきた中で、よく使われるLED照明の価格帯は以下の通りです

設置場所・用途製品例価格帯の目安
リビング(6畳用)シーリングライト6,000円台~
リビング(10畳用)シーリングライト10,000円台~
トイレ・浴室防水タイプのLEDライト3,000円台~
廊下・クローゼットダウンライト(60W相当)2,000円台~

*製品のメーカー・デザインや調光機能の有無によって価格は変動します。

初期費用は高い!でも長期的にはお得

確かに、家中の照明を一度にLED化すると初期費用はそれなりにかかります。
しかし、LEDは蛍光灯と比べて

  • 消費電力が約半分→電気代が削減・省エネ効果
  • 寿命が約2~5倍→交換頻度が激減

このように、長期的に見ればコストパフォーマンスは非常に高い照明です。

電気工事士が考えるメリット・デメリットとは

ここではLEDのメリット・デメリットについて、電気工事士としての経験と
私自身の実体験を交えてお話しします。

LEDのメリット

発熱量が少なく、安全性が高い

昔、蛍光灯のデスクライトを使用していた頃、長時間使うと「熱い!」と感じることがよくありました。
しかもペットが触れる高さにあったので、火傷のリスクがとても心配でした。

LEDは蛍光灯や白熱電球と比べ発熱量が少なく、火災や火傷のリスクが低いため、ペットやお子様のいるご家庭でも安心して使えます。

虫が寄りにくい

私は虫が本当に苦手で、蝶々が近づくだけでも逃げ出すほどです…。
虫は紫外線が含まれる光に集まる習性があり、蛍光灯は微量ですが紫外線が発生しています。
そのため蛍光灯の光には虫が集まってきやすいのです。

一方、LEDは紫外線がほとんど含まれないため虫が寄り付きにくいと言われています。
これは、屋外照明や玄関灯などにも嬉しいポイントです。

LEDには

  • 長寿命→交換作業・管理コストの削減
  • 省エネ→電気代のカット
  • 即時点灯→ちらつきが少なく、すぐ明るい
  • 低発熱・紫外線が少ない→火災リスクが低く、虫も寄りにくい

など、さまざまなメリットがあります。

LEDのデメリット

器具との相性に注意(調光器との組み合わせなど)

今はインターネットで手軽に照明器具を購入できる時代です。
自宅にいながら、実店舗よりも豊富な商品を価格比較をしながら選べるのはとても便利です。
しかしその一方で、製品の仕様や対応機器を確認せずに購入され「思っていたのと違った…」
と、ご相談をいただくことも、まれにあります。

購入前には、口金サイズ・電圧・自宅の器具に対応しているかなどを必ず確認しましょう。

製品ごとに品質差が大きい

LED製品はメーカーによって明るさ・色味・耐久性・安全性に大きな差があります。
実際に、インターネットで「価格が安かったから」と購入された製品の中には、品質に不安のあるものも見受けられます。

長く使うものだからこそ、信頼できるメーカーや販売店からの購入をおすすめします。
「安さ」も大事ですが、「安心して長く使えるか」も大切な判断基準です。

LEDには

  • 初期費用が高い
  • 自宅の器具に対応しているか確認:調光器非対応のLEDは故障の原因に
  • 製品ごとの品質差が大きい:信頼できるメーカーから購入

などの注意点やデメリットもあります。

電気工事士からのアドバイス

LEDの導入を検討する場合は

  • 使用環境→屋外か屋内か、湿気やほこりが多いかなど
  • 照度(lx:ルクス)→明るさの基準
  • 色温度(K:ケルビン)→空間の雰囲気に合った色味(電球色・白昼色、温白色など)
  • 器具の互換性→既存の器具に合うかどうか

これらを必ず確認し、後悔のないようにしましょう。

まとめ:LED化はコスト・安全性・環境面で多くのメリットがあります

LEDは「高いけど長持ち・省エネでお得」な照明です。
初期費用はかかりますが、長寿命・省電力・安全性の高さなど
長期的に見れば大きなメリットが得られる選択肢です。

私たちもこれまで多くのLED交換工事を行ってきましたが、適切な製品選びと施工・使用方法によって
導入後の満足度が非常に高いと実感しています。

照明の見直しをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

当社ではLED照明器具交換工事を承っています

「どれくらい節電できる?」
「LED照明器具に交換する際、取付け時間は?」
など、現場によって最適な工事方法は異なります。

当社では、現地調査から器具選定・施工まで一貫して対応しております。LED化をご検討の方はどうぞお気軽にご相談ください。
現場経験豊富な電気工事士が、最適なご提案をさせていただきます。