結論:寒冷地こそ計画的なEV設備導入がカギ!コスト削減と企業価値向上を同時に実現
世界的な脱炭素化の流れを受け、日本でも電気自動車(EV)の導入が進んでいます。
企業においても、環境配慮・燃料費の削減・補助金の活用など、電気自動車(EV)は「次世代の社用車」として注目されています。
しかし、北海道で電気自動車(EV)充電設備を導入するための課題として、電力容量の不足のほか、
気温が-20℃を下回る地域での充電速度の低下
屋外設備の積雪や凍結によるトラブル
沿岸部では潮風による塩害
などのリスクがあり、設備選定や施工方法を誤ると、故障や電気代の増加につながるケースもあります。
当社は、北海道帯広市の電気工事の協力会社として、電気自動車(EV)充電設備の後付け工事に携わってきました。
その経験をもとに、寒冷地での電気自動車(EV)充電設備について、できるだけわかりやすくお伝えします。
普通充電設備と急速充電設備の耐用年数やメンテナンスについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
「EV充電設備の耐用年数は?|点検・更新について電気工事士が解説」
電気自動車(EV)充電器の種類と、企業が選定する際のポイント
電気自動車(EV)のバッテリー容量は、車種によって様々です。
小さいもので約20kWh(国産の軽自動車)から、大きいもので約120kWh(ベンツやアウディなどの外車)と幅広くあり、用途・設置環境・電力容量によって最適な設備が変わるため、それぞれの特徴を把握することが重要となります。企業が電気自動車(EV)の導入を検討する際、まず理解しておきたいのが「普通充電器」と「急速充電器」の違いです。
ここでは2種類の充電器の違いについてご説明いたします。
普通充電器(3kW~6kW)とは?
家庭用の100Vや200Vの交流電源を、自動車内部のオンボードチャージャーで直流に変換して充電する方法で、8kW~10kWの高出力タイプもありますが、3kW~6kWの出力タイプが一般的です。3kWの充電器では約15A、6kWの充電器では30Aが必要です。
充電時間の目安を単純計算で説明すると、一般家庭に多い200V/15Aのコンセントで、バッテリー容量が20kWhの電気自動車(EV)の充電をする場合、200V×15A=3000W(3kW)となり、1時間で約3kWhの充電ができるということになります。そのため、満充電までは約6~7時間かかります。
6kWの充電器を使用する場合は、半分の3時間~3時間半で充電が完了します。
低圧の電流で充電するので、充電時間が長くなりますが、
充電による発熱が少ないのでバッテリーに優しく、
設備コストが抑えられ、運用しやすいというのが特徴で、
企業の社用車やマンション、駐車場で最も採用されているタイプです。

普通充電器(3kW~6kW)には大きく分けて2種類ある
普通充電器には、屋外の壁面に充電器のみを取付けるタイプと、ケーブルと一体型になっている充電器を取付けるタイプの2種類があります。
どちらのタイプを導入するかの判断も重要になってきます。
・コンセントタイプ(可搬型)200V
比較的安価で導入しやすく、EV充電ケーブルを接続し充電をします。EV充電ケーブルは電気自動車購入時に標準搭載されていますが、「予備で置いておきたい。」「ケーブルが破損した。」などの場合は、追加で購入する必要があります。
・据置型(壁掛け型・スタンド型)
充電器本体と充電ケーブルが一体になっていますので、企業やマンションの共用部に適したタイプです。
そのため、「盗電が心配」と思う方もいると思いますが、盗電防止対策として、ケーブルやコネクタ部分に鍵を取り付けて、
物理的にロックをする方法や、スマホと連携をし、スマホで認証を完了しないと電気が流れないようにする方法などがあります。

普通充電器(3kW~6kW)のメリット・デメリット|一般家庭やマンションの駐車場・企業の社用車用におすすめ
普通充電器(3kW~6kW)のメリットは
- バッテリーへの負担が少ない
- 社用車などの夜間充電に最適
- マンション、企業、駐車場などの施設で導入しやすい
デメリットは
- 満充電に時間がかかる(数時間~一日程度)
- 来客用としては回転率が低い
「バッテリーに負荷をかけずに充電したい。」「充電を完了するまでの時間がある。」
といった、一般家庭やマンションの駐車場・企業の社用車用にオススメな充電器です。
急速充電器(50kW~150kW)とは?
急速充電器は名前の通り「急いで」「速く」充電できるもので、外出先で利用するタイプの充電器です。
先ほどの普通充電器は「交流電流→直流電流」に変換して充電するのに対して、急速充電器は直流電源を使用するので大きな電力をバッテリーに送ることができます。
バッテリー容量が20kWhの電気自動車(EV)の充電をする場合、約30分程度で実用的な充電量(約80%)まで充電が可能です。あくまでも計算上での話ですので、車種や出力、メーカーなどさまざまな条件により多少の誤差はありますが、短時間で充電できるため、高速道路のSAや商業施設・宿泊施設・公共施設など「来客用サービス」として導入されることが多いです。
30分~1時間程度で充電が可能ですが、大型の据置型なので、設置にはスペースが必要になり、電気契約の見直しがほぼ必須となります。

急速充電器(50kW~150kW)のメリット・デメリット|商業施設・宿泊施設などの来客用サービスにおすすめ
急速充電器(50kW~150kW)のメリットは
- 充電時間が短く、回転率が高い
- 来客サービスとしての価値が大きい
- 商業施設などでは集客効果が期待できる
デメリットは
- 設置費用が高額になる
- 電力工事が必要になるケースが多い
「電気自動車(EV)を利用しているお客様にも立ち寄ってもらいたい。」「他の施設と差別化をはかりたい。」
といった、商業施設や宿泊施設・公共施設の「来客用サービス」としておすすめな充電器です。
設置費用の相場(目安)はいくらくらい?
ここからは充電設備を導入する場合、一体どれくらいの費用がかかるかについてご説明いたします。
普通充電器(3kW~6kW)の場合
充電器本体の費用は、コンセントタイプで5,000円~10万円以下程度で、据置タイプですと、15万円~25万円以上と価格帯に幅があります。
設置工事費用は、10万円~20万円程度ですが、200V化の工事が必要など追加工事が必要な場合、30~40万円程度になる可能性もあります。
急速充電器(50kW~150kW)の場合
充電器本体の費用は200万円以上と高額なものが多く、高圧受電設備の追加が必要となれば、さらに400万円~500万円以上かかります。そのため、初期費用はかなり高額になります。
*実際の費用は電力容量・配線距離・設置場所により大きく変動します。
企業にとって費用は重要な判断材料ですが、「どの充電器が自社の運用に最適か」を見極めることが最も重要です。
協力会社として施工に携わる中でも、現場ごとに条件が大きく異なることを実感しています。
普通充電器と急速充電器の比較表
以上の話を簡単に表にまとめてみました。
| 普通充電器(3kW~6kW) | 急速充電器(50kW~150kW) | |
| 使用電源 | 一般家庭と同じ交流電源 | 高出力の直流電源 |
| 0%→100%までの充電速度 (バッテリー容量が60kWhの車での比較) | 3kW→20時間 6kW→10時間 | 約30分~1時間程度 |
| 充電器本体の費用 | コンセントタイプ→5,000円~10万円以下 据置タイプ→15万円~25万円以上 | kW数によりかなり幅があるが、1基200万円~1,000万円以上 |
| 設置工事費用 | 10万円~20万円前後 *分電盤工事など追加工事が発生する場合は、30万円~40万円前後になる可能性あり | 200万円~1,000万円以上 *設置台数や場所により変動あり 高圧受電設備工事が必要な場合は、 追加で400万円~500万円以上必要 |
| 電力容量 | 小~中 | 大(契約変更が必要になる場合もある) |
| メリット | ・バッテリーへの負担が少ない ・社用車などの夜間充電に最適 ・マンション、企業、駐車場などの施設で 導入しやすい | ・充電時間が短く、回転率が高い ・来客サービスとしての価値が大きい ・商業施設などでは集客効果が期待できる |
| デメリット | ・満充電に時間がかかる(数時間~一日程度) ・来客用としては回転率が低い | ・設置費用が高額になる ・電力工事が必要になるケースが多い |
| 用途 | 社用車・マンション | 来客用・商業施設など |
| 寒冷地対策 | 比較的容易 | 防雪対策などが必要 |
*充電に必要な時間や、充電器本体・工事費用などは、商品やメーカー、種類、条件によって誤差はあります。
となります。
企業が設置する場合は、
- 社用車の運用が中心→普通充電器
- 来客サービスを重視→急速充電器
という選び方が一般的になります。
電気自動車(EV)充電設備を企業が導入するメリット・デメリット
ここからは、電気自動車(EV)充電設備についてのメリット・デメリットを、企業側の視点からご説明いたします。
電気自動車(EV)充電設備を導入するメリットとは?
企業価値・ブランド力の向上
EV充電設備の設置は、SDGsや脱炭素への取り組みとして高く評価されやすく、取引先や求職者からの印象アップにもつながり、企業の社会的価値を高める効果があります。
社用車のランニングコスト削減
ガソリン価格の変動に左右されにくく、夜間充電を活用すれば電気代を抑えることも可能です。
長期的に見ると、社用車の維持コスト削減に大きく貢献します。
来客用サービスとしての差別化
商業施設・宿泊施設などでは、EVユーザー向けのサービスとして充電設備が求められています。
「充電できる企業」は選ばれやすく、集客力向上にもつながります。
電気自動車(EV)充電設備(特に道東などの寒冷地)を導入するデメリットとは?
寒冷地での充電速度低下
気温が低いとバッテリー性能が落ち、充電時間が長くなる傾向があります。
企業の場合、車両の運用スケジュールに合わせた充電器の選定(普通充電・急速充電など)が必要です。
積雪・凍結による設備トラブル
屋外設備では、積雪で機器が埋まったり、ケーブルが凍結して硬化、破損するリスクがあります。
協力会社として施工に携わる中で、以下のような対策が重要だと感じています。
- 防雪屋根の設置
- 配管やケーブルの保護
- 積雪を考慮した設置高さの調整
これらは、寒冷地で設備を長く安全に使用するために欠かせないポイントです。
電力容量の不足
企業やマンションでは、既存の電力契約では充電器を複数台運用できないケースが多くあります。
事前の負荷計算や契約容量の見直しが必要で、現地調査が欠かせません。
まとめ:電気自動車(EV)充電設備は次世代エネルギーとして企業のメリットになる
EV充電設備の導入は、企業価値向上・コスト削減・サービス強化につながる大きなメリットがあります。
しかし、北海道では気候条件を踏まえた設備選定と施工が欠かせません。
当社は協力会社として現場に携わる中で、
寒冷地では「充電速度の低下」「積雪・凍結」「塩害」「電力容量」など、
本州とは異なる注意点が多いことを実感しています。
今回の内容が、EV充電設備の導入を検討されている企業様の参考になれば幸いです。
EV充電設備の設置工事はお任せください|北海道・帯広で個人住宅から企業施設まで対応
電気自動車(EV)の普及に伴い、企業・店舗・施設・集合住宅・個人住宅におけるEV充電設備の導入が進んでいます。
近年、次のようなご相談が増えています。
- 社用車のEV化に伴い充電設備を導入したい
- 施設利用者向けにEV充電器を設置したい
- 既存建物へ後付けで充電設備を設置したい
EV充電設備の設置には、充電器本体の取り付けだけでなく、既存分電盤からの電源取り出し、配管・配線工事、安全性を確保するための確実な接続施工など、電気設備としての適切な施工が重要です。
当社では、個人住宅におけるEV充電設備の設置工事について、現地調査から電源工事、充電器設置まで一貫して対応しております。第一種電気工事士が現地の電気設備状況を確認し、分電盤の容量や設置環境に応じた安全な施工を行います。
また、EV充電設備工事において、元請会社様の施工指示に基づく配管・配線工事などの施工にも携わってきた経験があり、電気設備としての安全性を重視した確実な施工を行っております。
特に帯広・十勝のような寒冷地では、積雪・凍結・屋外設備の耐久性を、考慮した施工が必要となります。
当社は帯広・十勝で長年にわたり電気工事を行ってきた実績があり、現場経験豊富な国家資格保有の電気工事士が現地を確認し、建物や使用状況に応じた最適な施工プランをご提案いたします。
当社が対応しているEV充電設備工事
EV充電設備工事において、元請会社様の施工指示に基づき、
- 分電盤からの電源取り出し工事
- 充電器までの配管・配線工事
- 寒冷地環境を考慮した施工対応
など、電気設備として安全に使用できる施工に携わってまいりました。
個人住宅でのEV充電設備設置は、当社で一貫して対応可能です。
- 充電設備の電源工事から施工までワンストップ対応
- お客様の希望時間に配慮した施工工程
- 企業・店舗・施設・集合住宅まで幅広く対応
設置可否の確認やご相談のみでも対応しております。
このような企業様に選ばれています
- EV充電設備の設置工事の施工協力会社をお探しの元請会社様
- 帯広・十勝エリアで施工対応可能な電気工事会社をお探しの企業様
- 寒冷地での施工に対応できる電気工事業者をお探しのご担当者様
EV充電設備の新設・後付け工事をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
まずは無料の現地調査・お見積りをご利用ください
EV充電設備は、今後さらに普及が進む重要なインフラ設備です。
早期に適切な施工を行うことで、安全で長期間安心して使用することができます。
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